クラウドコンピューティングとは?AWS クラウドの 6 つの利点

目次

概要

クラウドコンピューティングは、AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)試験の第 1 分野「クラウドのコンセプト」の中心テーマです。

この記事では、クラウドコンピューティングの定義・サービスモデル・デプロイモデルを整理したうえで、AWS が提唱する「クラウドの 6 つの利点」を解説します。オンプレミスとの比較を通じて、なぜクラウドが選ばれるのかを理解することを目的としています。

オンプレミスとクラウドの違いと、AWS が挙げるクラウドの 6 つの利点の全体像
オンプレミスとクラウドの違いと、AWS が挙げるクラウドの 6 つの利点の全体像

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この記事のメリット

  • クラウドコンピューティングの定義を自分の言葉で説明できるようになります
  • IaaS・PaaS・SaaS の違い、およびデプロイモデルの違いを整理できます
  • AWS クラウドの 6 つの利点を理解し、オンプレミスとの違いを説明できます

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執筆者とキャラクター紹介

執筆者:土肥(とひ)

株式会社ジェニュインの代表であり元エンジニア。これまでオンプレミスと AWS 環境のインフラ業務を担当。AWS 認定資格の学習で得た知識を、ハンズオンとともに解説するのが得意。直近では新人の教育も行っており、これから技術を学ぶ方が納得できる解説を心がけています。基礎編・Cloud Practitioner の記事では、解説役としても登場します。

土肥

クラウドおさる

クラウドおさる

はじめましてでござる。弊猿はクラウドおさる。IT インフラが異常に発達した猿山から、雲に乗って地上の AWS を学びに降りてきたのでござる。

クラウドおさる

基礎編や Cloud Practitioner の記事では、とひさんに素朴な疑問をぶつける役でござるな。Security - Specialty などの記事では、要所でワンポイントや注意点をひとこと添えるでござる。

クラウドおさる

猿山にもデータセンターや監視当番があって、地上で起きることはだいたい猿山にも同じ仕組みがあるのでござる。例え話がつい猿山に寄るのは、弊猿の癖でござる。

技術解説

クラウドコンピューティングとは

クラウドコンピューティングとは、インターネット経由で IT リソース(コンピューティング・ストレージ・データベースなど)をオンデマンドで利用できる仕組みです。

AWS はクラウドコンピューティングを次のように定義しています。

クラウドコンピューティングとは、IT リソースをインターネット経由でオンデマンドで提供し、使用した分だけ料金を支払う従量課金制のサービスです。

従来のオンプレミス環境では、サーバーやネットワーク機器を自社で購入・設置・管理する必要がありました。クラウドでは、これらのインフラを AWS が管理し、利用者は必要なときに必要な分だけリソースを使うことができます。

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クラウドのサービスモデル

クラウドサービスは、提供するリソースの種類によって 3 つのモデルに分類されます。

モデル正式名称概要AWS の例
IaaSInfrastructure as a Service仮想サーバー・ストレージ・ネットワークなどのインフラを提供Amazon EC2、Amazon S3
PaaSPlatform as a Serviceアプリケーション実行基盤(OS・ミドルウェア)を提供。インフラ管理不要AWS Elastic Beanstalk
SaaSSoftware as a Service完成したソフトウェアをそのまま利用できるAmazon WorkSpaces、Amazon Connect
IaaS・PaaS・SaaS の管理範囲の違い(どのレイヤーを AWS が管理するか)
IaaS・PaaS・SaaS の管理範囲の違い(どのレイヤーを AWS が管理するか)

CLF 試験では各モデルの「管理範囲の違い」が重要です。IaaS に近いほどユーザーの管理範囲が広く、SaaS に近いほど AWS の管理範囲が広くなります。

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クラウドのデプロイモデル

システムをどこに配置するかによって、3 つのデプロイモデルがあります。

モデル概要特徴
クラウドすべてのリソースをクラウド上に配置初期投資不要、スケーリングが容易
オンプレミス(プライベートクラウド)自社データセンターで管理高いカスタマイズ性、規制対応が必要な場合に選択
ハイブリッドクラウドとオンプレミスを組み合わせる段階的な移行や、データ主権要件がある場合に有効
クラウド / ハイブリッド / プライベートクラウド(オンプレミス)の 3 つのデプロイモデル
クラウド / ハイブリッド / プライベートクラウド(オンプレミス)の 3 つのデプロイモデル

AWS では、ハイブリッド環境を実現するサービスとして AWS Outposts(AWS のインフラをオンプレミスに設置)や AWS VPN・AWS Direct Connect(オンプレミスと AWS を接続)が用意されています。

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新卒・未経験の方へ
クラウドおさる

AWS を仕事にしたい方へ ── 新卒・未経験から

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実践

AWS クラウドの 6 つの利点

AWS は、クラウドを利用することで得られる主な利点を 6 つ定義しています。

利点 1:固定費が変動費に置き換わる

オンプレミスでは、実際に使用するかどうかに関わらず、サーバー購入・データセンター設備といった先行投資(固定費)が発生します。

クラウドでは使用した分だけ支払う変動費モデルになるため、初期投資なしにシステムを構築できます。

比較項目オンプレミスAWS クラウド
初期費用サーバー・設備の購入費が必要不要
料金体系固定費(減価償却)変動費(使った分だけ)
未使用リソースコストが発生し続ける停止・削除すればコスト不要

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利点 2:大幅なスケールメリットが得られる

AWS は世界中の膨大な数の顧客にサービスを提供しています。この大規模な利用によって調達コストが下がり、その恩恵がユーザーへの低価格として還元されます。

個社でデータセンターを運営するよりも、AWS を利用したほうが低いコストで高品質なインフラを利用できます。

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利点 3:キャパシティの推測が不要になる

オンプレミスでは、将来のトラフィック増加を見越してあらかじめ大きなサーバーを用意する必要があり、過剰または不足のリスクが常に存在しました。

クラウドでは必要なときに必要な量だけリソースを追加・削減できます。AWS Auto Scaling を使えば、トラフィックの変動に応じてサーバー台数を自動調整することも可能です。

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利点 4:スピードと俊敏性が向上する

オンプレミスでは、新しいサーバーを調達・設置するまでに数週間から数か月かかることがあります。

AWS では、マネジメントコンソールや AWS CLI を使えば数分以内にサーバーを起動できます。これにより、新しいアイデアの検証やビジネスの変化への対応がスピーディに行えます。

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利点 5:データセンターの運用と保守にコストを費やす必要がなくなる

オンプレミス環境では、サーバーラックの管理・電源・冷却設備・物理セキュリティなど、インフラの維持管理に多くのリソースが割かれます。

クラウドを利用することで、これらのインフラ管理の負担を AWS に任せ、アプリケーション開発やビジネスロジックに集中できます。

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利点 6:数分でグローバル展開できる

AWS は世界各地にリージョンを持っています。特定のリージョンで動作しているシステムを、別のリージョンに展開することが容易にできます。

これにより、世界中のユーザーに低レイテンシーでサービスを提供することが可能になります。自社でグローバルなデータセンターを構築するコストと比較すると、大幅なコスト・時間の削減が実現できます。

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オンプレミスと AWS クラウドの比較まとめ

比較項目オンプレミスAWS クラウド
初期コスト大きい(設備購入)不要
料金モデル固定費変動費(従量課金)
スケーリング事前調達が必要即時・自動で対応可能
グローバル展開多大なコストと時間数分〜数時間で実現
インフラ管理自社で全て管理AWS が基盤を管理
俊敏性低い(調達リードタイムが長い)高い(即座に起動)

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高可用性と伸縮性

CLF 試験では、以下の 2 つの概念も重要です。

高可用性(High Availability)

システムが障害発生時にも継続して稼働できる能力です。AWS では複数のアベイラビリティーゾーン(AZ)にリソースを分散配置することで、1 つの AZ で障害が発生しても他の AZ でサービスを継続できます。

伸縮性(Elasticity)

需要に応じてリソースを自動的に増減できる能力です。AWS Auto Scaling がその代表例で、ピーク時にはインスタンスを増やし、閑散時には減らすことでコストを最適化します。

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まとめ

ポイント内容
クラウドの定義IT リソースをインターネット経由でオンデマンド提供、従量課金
サービスモデルIaaS(インフラ)・PaaS(プラットフォーム)・SaaS(ソフトウェア)
デプロイモデルクラウド・オンプレミス・ハイブリッド
6 つの利点①固定費が変動費に、②スケールメリット、③キャパシティの推測が不要、④スピードと俊敏性、⑤データセンター運用が不要、⑥数分でグローバル展開
高可用性複数 AZ に分散配置することで障害に強い構成を実現
伸縮性需要に応じてリソースを自動増減できる

クラウドコンピューティングの本質は、インフラの調達・管理という負担を AWS に委ねることで、ビジネスの本質的な課題に集中できる点にあります。この考え方は CLF 試験全体を通じた基本的な視点になります。

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参照先

キャリア相談
クラウドおさる

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この記事を書いた人

株式会社ジェニュイン(https://genuine-pt.jp)の代表取締役.

2018年〜インフラエンジニアとしてキャリアをスタートし、オンプレミスのネットワーク・サーバ環境で3年半、クラウド環境で4年半の8年間エンジニアとして従事。
2021年に佐藤氏の創業した株式会社Luxyを引き継ぎ、代表に就任。
その後アガルートグループ内の株式会社ジェニュインと合併。
合併後同社代表に就任。

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